20210507[芸術祭から5日目]
映画「ミステリアス・ピカソ - 天才の秘密」を観た。1957年公開、パブロ・ピカソの制作をカメラに収めた作品だ。ピカソは画布の前に座り、絵を描く。カメラは絵の裏側、ピカソと正対する位置から撮影している。
絵について誰かが話すのを聞いているとピカソのことを思い出す。
「ピカソの絵を上手いという人は本当に絵そのものを評価しているのか?」
この疑問をわたしは「ピカソだからいいといっているのだろう」だとほぼ確信していた。キュビズムとよばれる多視点を1つの絵に統合する作品も何がいいのかわからなかったし、いいという人の理由にも興味を持てなかった。
今はちがう。ピカソが著名だから過大評価されているとは決めつけられない。「ピカソだからいいね」と言うのもありだ。「ピカソかピカソでないか」ではなく、ひとり一人が絵を前にしている様子、「この絵…」と話す様子で判断したい。
20210506[芸術祭から4日目]
まるねこ堂芸術祭が先週の土日で開催された。9名が2日間にかけて作品を発表。東京、大阪などで非常事態宣言が発令されたため、ほぼすべての出展者、参加者がオンラインの参加だった。
わたしは2日目の冒頭に約20分間で作品を紹介、「blindspot」と名付けた理由、制作のやり方とその過程で考えたことを話した。5作品を画面上でみてもらい、冊子にまとめてデータでも提供した。
芸術祭への参加で「発表の場にむけて制作する経験」ができた。他の出展者と毎月顔をあわせて互いの様子や進捗を見聞きすることが制作によい刺激をあたえていた。目にするまでは芸術祭や出展は考えもしていなかった、が改めて参加してよかったと感じている。
終了後の数日も、動画の公開、出展者同士のレビュー会に向けて、やりとりが毎日のように行われている。週末が楽しみだ。